紹介するのは福岡伸一の『生物と無生物のあいだ』という本です.
長い春休みが始まりましたね.
それもこれも全部ウイルスのせいです.
ところで,ウイルスって見たことありますか?そもそもウイルスってなんでしょう?
もしかしたらテレビで見たかもしれませんね.丸っこいあれです.
形は不思議だけど,ウイルスは増えたり減ったりするそうです.
そして,動いているようです.
生き物みたい,って思った人いませんか?
「ウイルスって生き物なの?」
少し遠回りになるけれど,「生きているってどういうことだろう」から考えてみませんか?
時間はたくさんありますから.
ここで紹介する「生物と無生物のあいだ」は,
大学生のときにそんな風な疑問をもったことをきっかけとして研究を始めた作者が,
生命に関して,これまでに世界中で研究され,明らかになりつつあることがらをまとめたものです.
さて,生き物を理解しようと思ったら,何を調べるのがいいでしょうか.
動物?人間?ウイルス?
最近の研究では,「分子」をターゲットにしています.
分子は人やものを構成する最小の単位の一つです.
そんな小さなものがどうやって生き物になるのでしょう?
その分子がつくる「DNA」というものの形が解明されたことが,「分子生物学」の始まりです.
この大発見はノーベル賞にもなりました.
そしてもう一つ,大事なことは,常にそれらが組み合わさって,機能を持ち(創り出し),
やがて壊れて,そのうち生まれ変わる,こと.
難しそうなテーマに見えるけど,本書では,みんなと同じ疑問をもった作者が,丁寧に教えてくれています.
今すぐにその疑問に「答え」が出るわけではないけれど読めば少しだけ,近づけるはずです.
(管理人追記)
はせがわさんよりご寄稿をいただきました。普段は研究者をされている方です。
電子的な形態では入手できないので、お近くの書店、図書館などでお求めください。
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